Monthly Relay Interview 福島と。
白鳥久美子

#4 白鳥久美子

1981年12月11日生まれ。
福島県郡山市出身。
高校時代より演劇をはじめ舞台役者として活動したのち、2007年にお笑い芸人に転身。
2008年に川村エミコとともに「たんぽぽ」を結成。
「めちゃ×2イケてるッ!」などの人気バラエティで、一躍人気芸人に!

偉大な自然と人の温もり
土地に育てられたという感覚です

白鳥久美子

—思い出の地やソウルフード、故郷の魅力など、今日は故郷・福島にまつわるお話をお聞きしたいのですが…。

私、今も月2回くらいは福島に帰ってるんですよ。仕事っていう時もあるんですけど、私の出身地の郡山は東京からも近いですし、帰りやすくて…。ソウルフードで言ったら、幸楽苑さんにも、かなりの思い出が詰まってます。週1くらいで通ってましたから(笑)。

—週1!それはなかなかな通いっぷりですね!

ラーメンとチャーハンの2つを頼んで弟と半分こするんですよ。なのに、なぜか毎回結局弟にラーメンを食べられるっていう…(笑)。家族や親戚で行った思い出がたくさんあります。今は実家から歩いて行ける距離に新しい店舗ができていて、帰った時に行ってます。あの頃私のラーメンを横取りしていた弟も今は中国にいるんですけど、実家に帰ってきたら食べに行ってるみたい(笑)。高校生の頃は、安いから部活帰りなんかにもよく食べました。

白鳥久美子

—部活は何をされていたんですか?

高校で演劇愛好会に入ったんです。5,6人しかいなかったので、みんなで出て、みんなで照明・音響・美術やって…。めちゃくちゃ濃密でしたね。高校の演劇の大会とかにも毎年出たりして。そのまま進学も演劇学科に進もうと思って上京したんです。当時の友達は、今は東京に住んでる子が多いですが、演劇部じゃなかった友達が三春町でお店をやってて…。帰省した時立ち寄ったりしていますね。

—他に福島に行くならここは是非!という、おすすめスポットはありますか?

土湯温泉は福島駅から近くて、都内からでも気軽に行けるのでおすすめですよ。タクシーで20分くらいかな?昔ながらの喫茶店があったり、街をあげて面白い食べ物を作っていたり…。あ、あと!こけしも有名です。うちの相方がこけしが大好きなんですが、「土湯こけしは可愛い!」と絶賛してました。

—TVで川村さんのお家にこけしがたくさんあるのをお見かけしたことがあります!(笑)。

そうそう!土湯はこけし好きの間ではかなり有名みたいなんです(笑)。作っているところが見られたり、絵付けを体験できたりするので、楽しいと思います!あと、あんまり知られてないんですけど、福島って以外と餃子が名物だったりするんですよ。丸い餃子で円盤餃子っていうんですけど。温泉入って、餃子食べるってコースもなかなか最高ですね。

白鳥久美子

—1日楽しめそうなコースです!白鳥久美子さんはお酒にも詳しいのだとか…。

お酒が好きな方なら会津をおすすめします!福島県内でもなかなか手に入らないくらいレアになっていますが、「飛露喜」って日本酒も有名だし、「大七」とかはすごく有名な酒蔵さん。安いものから全部が美味しい!若い蔵元さんもどんどん新しいお酒を作ったりもしているので、楽しいと思います。

—福島の独特の言葉や、今でも口を突いて出るような方言ってありますか?

腹が立つことを「ごせやける」とか言いますね。でも、若い子は使わないかもしれない!あと、かわいそうな事や健気なことを、「もごい」って言ったりします。子どもが頑張ってたりすると、「もごいわ〜」とか。『はじめてのおつかい』見た時は大抵言ってますね(笑)。福島って広いので、いわき・中通り・会津で言葉も全然違うんですよ。景色や習慣とかも違ってそれも面白いですよ。

白鳥久美子

—ロケとかも結構されているんですよね?

有難いことに、福島テレビさんで番組をやらせていただいてるんですよ。その時期のおいしいものや旬なものを農家さん回ったり…。あとは街ブラ。でも街ブラって言っても人はそこまでいないんですけどね(笑)。

—故郷で活躍されるって素敵なことですね。

やっぱり喜んでもらえたりすると、すっごく嬉しいですね。福島の人って我慢強くて、シャイなんだけど本当に優しいんです。上辺だけっていうのがない感じがして。口に出してこそ言わないけど、すごいおもてなしをしてくれたり、ずっと覚えていてくれてたりするんです。ロケ行ったら毎回すっごいたくさんお土産くれるし…(笑)。私の家は親が共働きだったので、小さい頃からいろんな人に見てもらって育ててもらったんですよね。他人の子を他人の子として育てない感じがすごくあって。土地に育てられたって感覚がありますね。保育園なんか行かなかったもんなあ。

白鳥久美子

—人の温もりを感じるあたたかいエピソードです。幼少期はどんな遊びをしたんですか?

もう、すっごいレトロですよ(笑)。ゴム跳び、色鬼、あと、河原にいって綺麗な石を探すとかね…(笑)。あと、森にちょっと入ったらアケビとかがなってるんですよ。それを採りに行ったり、木の根っこを家に見立てて、遊んだり。自然の中で遊ぶって感じだったかな。

—雄大な自然が多く見られる場所なんですね。これはマストというスポットはありますか?

冬は雪景色が綺麗だし、春は、やっぱり桜ですね! “三春の瀧桜”って全国的にも有名なんですが、そこは是非、一生に一回は見ていただきたいです。「老いながらもいい桜を咲かせるってすごくエロティックだ」って、タモリさんも言ってました(笑)。あと、田植えの時期の会津とかも見て欲しいな。ただクルマで走っているだけで、ものすごく気持ちがいいんですよ。磐梯山が見えて、あとはもう田んぼしかない。めちゃくちゃ綺麗です。福島は、どの季節にも絶景が待ってくれている場所だなってつくづく思います。

写真/KAJII
取材・文/杉田美粋

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